ヤッホーブルーイングは、ビールの製造量が増加する春以降への安定供給と作業スタッフの業務負荷軽減を目指し、合計約4,500万円を投資して佐久醸造所にビール充填設備の洗浄・殺菌自動化装置と缶締測定器を導入しました。ビール充填設備の洗浄・殺菌自動化により年間で最大1100時間を削減することができ、巻締測定器の導入で年間130時間を削減することが可能になりました。削減した時間を活用して、業務改善や品質向上への取り組みを強化します。
これまでビール充填設備の洗浄・殺菌に関わる装置の操作はすべて手作業で行っていました。ビールの充填を開始する前に設備の洗浄を完了させる必要があり、繁忙時には朝6時から出勤し2時間半かけて1人で作業を行っていました。作業負荷の高かったビール充填設備の洗浄・殺菌を約4000万円を投資し自動化したことで、朝の準備作業時間の約6割を削減。年間で最大1100時間の削減を実現しました。自動化により生まれた空き時間は、業務改善や品質向上のための活動に充てられます。
「巻締測定」とはビール充填後の缶蓋が正しく巻締(缶蓋と缶胴が密着)されているかの測定検査です。巻締は缶の密閉に関わるため充填作業における心臓部とも言えます。これまでマイクロメーター(0.01mmの精度で長さを測ることができる測定工具)を使用し手作業で測定を行っていました。缶を切断して測定するため作業にはコツと力を必要とし、主に男性が作業を担当していました。今回、新たに巻締測定器を約500万円かけて導入したことにより、経験値も腕力も関係なく正しい測定が可能になります。作業時間も手作業では1人で1時間かかっていましたが、機械の導入により半分の30分に短縮できました。またすべてのデータが自動で蓄積されていくため、機械の異常を早期発見するための検査機能としても日々の改善活動に役立てています。