「よなよなエール」などのクラフトビールを製造・販売する株式会社ヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)は、適正飲酒への関心の高まりを受けビールが少しずつしか流れてこない“飲みづらい”グラス「ゆっくりビアグラス」を開発しました。ビールの飲酒量が増える夏本番を目前に「ゆっくりビアグラス」を通じて、“お酒をゆっくり飲む”という飲み方を提案していきます。7月16日(火)から公式通販サイト「よなよなの里」で限定10個を抽選販売します。また、公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」では7月16日(火)から、東京都中野区のビアバー「麦酒大学」では7月28日(日)から「ゆっくりビアグラス」を期間限定で提供を開始します。
実際に「ゆっくりビアグラス」でビールを飲んでいる様子を収めた動画を公開中!
調査概要
■調査期間:2024年7月1日(月)~7月2日(火)
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:20歳~69歳の日本人1,099人
2024年2月に厚生労働省が公表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(発表内容:生活習慣病のリスク高める1日あたりの飲酒量(純アルコール量:男性 40g、女性 20g)など)」(以下、飲酒ガイドライン)について知っているかどうか聞いたところ、「はい」と答えた方は21.0%に留まりました。体質的にお酒を飲めない人やお酒を飲まない人を除くお酒飲用者に絞っても認知度は23.4%に留まっていることから、「飲酒ガイドライン」に関連する情報の発信・啓発活動を今後も継続的に実施していく必要性があることが示唆されました。
お酒飲用者に外食・自宅それぞれで飲み過ぎてしまった経験があるか聞いたところ、外食で59.9%、自宅で38.5%の人がある(毎回ある、よくある、たまにある)と回答しました。お酒飲用者の中で約半数近くの方がお酒を飲み過ぎてしまった経験があり、外食の方が飲み過ぎてしまう傾向があることが明らかになりました。
過去にお酒を飲み過ぎてしまった経験がある507人に飲み過ぎてしまった理由を聞いたところ、1位が「人と一緒に飲むと、ついつい飲むペースが上がってしまう」、3位が「すぐに飲み干してしまう」という結果になりました。お酒を飲みすぎてしまう理由の主な原因は「飲むペース」にあると考えられます。
アルコール飲用者779人に「減酒をしたいかどうか」聞いたところ、35.2%の人が「はい」と回答しました。人それぞれお酒の強さは異なりますが、減酒をしたいと思っている人が一定数いることが明らかになりました。
アルコール飲用者779人に適正飲酒のために心がけていることを聞いたところ、「ない」を除いて、1位が「食事(つまみ)と一緒に飲む」、2位が「休肝日を設ける」、3位が「意識してゆっくりと飲む」、4位が「あらかじめ量を決めて飲酒をする」という結果になりました。実際にお酒を飲むシーンにおいて、「量を制限する」だけでなく、「ゆっくり飲む」ということが適正飲酒に効果的であることが認識されていることが伺えます。
「ゆっくりビアグラス」は、くびれ部分によって流れ出るビールの量が制限されるのでゆっくりと飲むことができます。砂が流れ落ちることで時を刻む「砂時計」がモチーフ。試作段階では、くびれ部分をミリ単位で調整した6種類の試作グラスで飲み比べを行い、香り・味わいはもちろんのこと「理想の飲みづらさ」を追求しました。上部はワイングラスのように湾曲した構造のため、ビールの香りを楽しむことが可能です。350ml缶1本分を注ぐことができます。
▲試作した「ゆっくりビアグラス」
「ゆっくりビアグラス」を体験していただいた16名に「飲みづらさ」について聞いたところ、93.8%にあたる15名が「飲みづらい」と回答しました。飲みづらいという感想以外にも以下の様々な感想をいただきました。
「ゆっくりビアグラス」体験者の感想
「いつもは飲み込む感じがしたけど、口の中での滞留時間が長かった。味がいつもよりする気がした。(女性)」
「自分はお酒に強くない。ゆっくり飲んだから、アルコールが回るのが遅かった。この飲む速度が適正なのかもしれない。(男性)」
「ずっとちょびちょび飲めるから飲み過ぎなくていい。少量で満足感を得られる。(女性)」
「今日、お酒セーブしたいときにちょうどいい。入ってくる量はちょうど良かった。(男性)」
グラス開発は、日本初のガラス専門の芸術・工芸・造形技術の教育機関でもある、東京ガラス工芸研究所(東京都大田区)と共同で行いました。職人2名による手作業で製作をしています。
肝臓専門医で知られる尾形哲先生に「ゆっくりビアグラス」と「ゆっくり飲むことの効用」について医学的な視点からコメントをいただきました。
「日々の喧騒から解放される瞬間を求める私たちにとって、友人や家族と過ごす時間は特別です。その中で提供されるエールビールは、独特な香りと風味で知られ、麦芽の甘みやホップの香りが調和した一杯です。ゆっくりと時間をかけて味わうことで真の美味しさが引き立ちます。ここで一つの提案をしたい。それは、エールビールをゆっくり時間をかけて飲むことです。科学的根拠に基づき、エールビールをゆっくり味わうことが健康面でも肝臓の健康にも良い影響をもたらす理由について考えましょう。」
尾形哲先生プロフィール
1970年生まれ。肝臓専門医。医学博士。長野県佐久市立国保浅間総合病院外科部長、同院「スマート外来」担当医。一般社団法人日本NASH研究所代表理事。2017年スタートの「スマート外来」は肥満解消と脂肪肝・糖尿病改善のための専門外来。著書に『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術』、『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす7日間実践レシピ』『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(いずれもKADOKAWA)などがある。
「エールビールをゆっくり飲むことで、味覚が最大限に引き立てられます。エールビールは麦芽やホップの複雑な風味を持つ飲み物であり、その微妙な香りや味わいを楽しむためには、時間をかけることが必要です。エールビールをゆっくりと口に含み、香りを感じながら飲むことで、その豊かな風味をより深く味わうことができます。急いで飲むと、これらの風味が一瞬で過ぎ去り、真の美味しさを見逃してしまうのです。」
「今回、ヤッホーブルーイングさんが開発した、『ゆっくりビアグラス』で試飲させていただきました。ワイングラスが砂時計のようにふたつつながった形状のため、下の部分に入ったビールがゆっくりとしか、上の部分にうつりません。『よなよなエール』を注いでみたところ、香りが広がり、飲む時間は通常の3倍以上かかりました。この特別なグラスを使うことで、エールビールの味わいをより深く楽しむことができるでしょう。」
「次に、肝臓の健康に目を向けましょう。アルコールは肝臓で代謝されますが、急激に大量のアルコールを摂取することは肝臓に大きな負担をかけます。肝臓は1時間あたり約10gのアルコールを代謝する能力を持つとされており、これはビール1缶(約350ml)のアルコール量に相当します。ゆっくりと飲むことで、肝臓がアルコールを効果的に処理する時間を確保でき、結果として肝臓へのダメージを軽減することができます。2018年のメタアナリシスによれば、アルコール摂取量がゼロであることが疾患発症リスクを最小にすることが報告されていますが、適度な摂取を心掛けることは重要です。」
「科学的に見ると、アルコールの摂取は適量であれば健康に対してプラスの影響をもたらすことがあります。例えば、適度なアルコール摂取はHDL(高密度リポタンパク)コレステロールのレベルを約10〜20%上昇させ、心臓病のリスクを30〜40%減少させる可能性があります 。しかし、これはあくまで「適度な摂取」であり、過剰摂取は健康に対して逆効果となります。ゆっくりと時間をかけて飲むことが、適量を守るための一つの方法となるのです。」
「最後に、ゆっくり飲むことで得られる心理的な効果にも触れたいと思います。ゆっくりとアルコールを楽しむことで、リラックスした状態を維持でき、友人や家族との会話をより深く楽しむことができます。これは、心身の健康にとって非常に重要な要素であり、日常生活の質を向上させる大きな要因となります。リラックスした時間を過ごすことで、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが低下し、全体的な健康状態の改善が期待できるのです。」
「エールビールをゆっくりと飲むことは、その美味しさを最大限に引き出すだけでなく、肝臓の健康を守り、心身のリラックスを促進する素晴らしい方法です。次にエールビールを手に取るときは、ぜひ時間をかけてその一杯を楽しんでみてください。その一瞬一瞬が、あなたの健康と幸せを支える大切な時間になるでしょう。」
参考文献
“Moderate Alcohol Consumption and Liver Health”, Journal of Hepatology, 2020.
“Effects of Alcohol on Cardiovascular Health”, American Heart Association, 2019.
“The Psychological Benefits of Moderate Drinking”, Psychology Today, 2021.
“Global Burden of Disease Study 2018: Alcohol Use and Disease Risk”, Lancet, 2018.
7月16日(火)から公式通販サイト「よなよなの里(本店)」で限定10個を9,800円(税込)で抽選販売します。
◆応募方法 :「よなよなの里」会員登録のうえ、専用の購入応募フォームより応募
◆抽選応募期間 :7月16日(火)~8月16日 (金)23:59
◆当選発表 :8月20日(火)以降に当選者の方へ当選通知メールをお送りいたします
◆ご購入期間 :8月20日(火)~8月27日(火)23:59
◆出荷 :9月上旬以降順次発送
※お支払い方法は「クレジットカード」「代金引換」「Amazon Pay」「GMO後払い」「d払い」となります。
※「代金引換」と「後払い」は別途手数料がかかります。ご了承ください。(代金引換は330円、後払いは224円)
※数に限りのある製品のため、ご購入はお一人様につき一個とさせていただきます。
※キャンセルが出た場合に限り、8月29日(木)に繰り上げ当選のご案内を差し上げる場合がございます。
7月16日(火)から8月16日(金)まで公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」にて、「ゆっくりビアグラス & よなよなエール(350ml缶)セット」を880円(税込)で特別提供します。事前予約不要で店舗のメニューから注文することができます。
また、東京都中野区にあるビアバー「麦酒大学」でも「ゆっくりビアグラス」を7月28日(日)から8月3日(土)の期間で提供します。
私たちは企業ミッションに「ビールに味を!人生に幸せを!」、価値観の1つに「顧客は友人」を掲げており、ビールを購入してくださるファンの皆さまの健康とささやかな幸せを願い日々活動しています。また、事業ドメインを「ビールを中心としたエンターテイメント事業」と定義して、ビールの味だけでなくビールを通じた楽しさも含めてファンの皆さまに喜んでいただくことを目指しています。
2024年2月に厚生労働省から「飲酒ガイドライン」が公表されました。適正飲酒の必要性が高まっている中、企業として真っ当に適正飲酒に関して取り組むことは大前提として、楽しくカジュアルに適正飲酒を実現することができないか模索をしました。そこで着目したのが「お酒をゆっくり飲む」ということ。あえて”飲みづらい”グラスを開発することで、“ゆっくり飲む”ことをユーモラスに啓発することができるのではないかと考えました。私たちがつくるクラフトビールは全て「エールビール」で、色や香り、味わいをゆっくりと楽しむことができるビールです。エールビールをつくるメーカーだからこそ、「ゆっくりビアグラス」を通じて“お酒をゆっくり飲む”という飲み方を提案して参ります。ビールファンのみなさまには、ゆっくり飲むことで飲酒ライフを末永くお楽しみいただけることを願っています。
実施事項 | 詳細 |
微アル「正気のサタン」(アルコール度数0.7%)発売(2022年8月~) | ・お酒に強い人にとっての減酒
・お酒に強くない人にとっての適正なアルコール度数 |
クラフトビール定期便「よなよな月の生活」年間コース廃止(2023年2月~2024年1月) | ・ライフスタイルに合わせた飲酒量の調整に対応 |
大型野外イベント「よなよなエールの超宴」でのビール提供は日中のみ(2015年5月~) | ・1泊2日のイベントで過剰飲酒になることを予防 |
自社主催イベントでの飲み放題提供を順次廃止(2024年8月~) | ・一律飲み放題ではなく、参加者それぞれが飲酒量を選択できるようにする |