いきなりですが、「社内報」と聞くと「広報部門や人事総務部門が発行するもの」というイメージがありますよね。
一方ヤッホーブルーイング(以下ヤッホー)では広報部門も人事総務部門も社内報を発行していません。
それなのに、沢山の種類の社内報が発行されています。
実はヤッホーの社内報は「誰でも発行可能」なのです。
1つ例を見てみましょう。
「こんな製品を充填したよ!」「こんなスタッフが今研修しているよ!」など製造の現場で起こった出来事を伝えるメールマガジンです。個性的な文字使いと勢いのある文体が特徴的で、社内にファンを増やしています。
これを書いているのは製造担当のMJ(森泉)というスタッフです。MJは
「製造の場で起こっていることを他拠点の人はあまり知らないのでは?」
「よく知らないことで、少し壁を感じている人もいるかもしれない」
という問題意識を持っていました。そこで
「ならばコミュニケーションが得意な自分が日々のことを発信しよう!」
と考え、配信を始めました。
軽い気持ちで楽しく皆に読んでもらいたいという気持ちから、ただ情報を書き連ねるのではなく、文字色や行間など見た目にもこだわって文章を書いています。
その思いは読み手にも通じ、配信後には
「いつも週間MJ楽しく読んでいます。何気に、受信トレイに週間MJが届くといつもワクワクする自分がいますw」
といったコメントが寄せられています。
このようにヤッホーには自発的に始まった社内報が沢山あります。
なぜ自由な社内報が自然に出てくるのか。
根底には「会社全体で1つのチームになり、ミッションを実現したい!」というスタッフの思いがあります。
「部門ごと頑張るだけではなく、他部門の人にも自分達の活動を知ってもらい連携したい」
「会社として目指していることをもっと皆で理解し合っていきたい」
という思いです。
そこにはヤッホーの組織が大きく関係しています。
私たちはフラットな議論をするために、フラットな組織を選択しています。職位に関係なく双方向のコミュニケーションをとることで、個人ではなくチームで行動する組織です。
スタッフ同士がとことん議論して充分に意見を抽出することで、納得感のある質の高い打ち手を生み出すことができます。そして最終的に、大きな成果を得ることができるという考え方です。
このフラットな組織を実現するうえで必要になるのが、オープンな情報共有です。
例えば、役職の有無で「この人は多くの情報を知っているが、他の人は知らない」という情報量の偏りが発生すると、そこに見えない上下関係が生まれてしまいます。フラットな組織を選択している私たちは、オープンな情報交換をすることで情報の格差を可能な限り小さくする仕組みをつくっています。
経営理念の1つ「価値観」の中でも「自由な情報交換」を定めており、日頃から各部署のMTG議事録の共有や経営状況の共有が行われています。
こういった環境がある上で、「自ら考え行動する」という組織文化(ガッホー文化)も相まって自発的な社内報が次々に出てくるような環境が出来てきたのです。
冒頭で紹介した「★_週_間_M_J_★」は【自部門の活動アピールのための社内報】でしたが、色々な社内報を振り返ってみるとその他に大きく3つに分類できました。
それぞれどんな内容なのか見ていきましょう!
演劇にパンフレットとあの手この手で経営理念を浸透 「MISSION」施策
会社の経営理念の1つ「ミッション」について全社で理解を深めたい!と考えた有志のスタッフが作成。全社に対し1度「演劇」という形式で共有した内容を、冊子にまとめて配布しました。
ミッション制定までのストーリーや制定当時の様子、古参スタッフによるミッションについての対談内容などを紹介しています。
強みを発揮しているスタッフの行動をラジオ風に紹介! 「ツヨシのストレングスレイディオ」
スタッフそれぞれが持つ強み(資質)を紹介するメールマガジンです。「社内で資質の理解を深めたい!」という想いのもと「どうもっちゃん(道本)」がラジオの投書コーナーを模して毎日配信しています。
スタッフが強みを発揮している事例を全社から集めて配信することで、お互いのことをより理解する機会になっています。
コロナ禍の状況変化に対応するためのビデオメッセージ 「てんちょ通信」
てんちょ(代表取締役社長の井手)による経営方針共有のためのビデオメッセージです。
新型コロナの影響でヤッホーを取り巻く状況が日々変わる中、経営状況やてんちょの考えを敏速に共有するために始まりました。録画はてんちょ自身が行い、2週間に1度のペースで配信していました。
こうして現在も次々生まれている社内報。
この1年だけでも11種類の社内報がありました!
果たして次はどんな社内報が出てくるのか?楽しみです!
よなよなエール広め隊(広報)
どんちゃん(道本)