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Interview
01
#Team
名刺は「きびだんご」!?
入社したてのスタッフが、新人プロジェクトで体感する
『ヤッホー流チームづくり』とは?
「チームで協働して仕事を進めること」を大切にするヤッホーブルーイング。新人メンバーは新卒・中途を問わず、入社後の新人プロジェクトを通して、あらゆる価値観や考えを交えながら推進させる仕事の基本を経験します。そのプロセスから学ぶ『ヤッホー流チームづくり』とは?
みぷぞん (内田 みゆ)
2017年新卒入社
人事ユニット
きょんぴ (浦藤 喬生)
2017年新卒入社
広域営業ユニット
ジン (渡部 翔一)
2017年新卒入社
広報ユニット
ハラケン (原 謙太郎)
2011年中途入社
広報・地元盛り上げユニット
ユニットディレクター
2017年入社の新人PJをサポート
採用サイト制作
新人プロジェクトチーム

Memo

本記事に登場するのは、かつて「きびだんご」というユニークな名刺をつくった新人プロジェクトチーム。名刺をつくった経験すらなかった新人メンバーが集まり、ユニークな名刺を完成させるに至るまでには、いったい何が? そのプロセスから『ヤッホー流チームづくり』をご紹介していきます。

新人プロジェクトとは?

「お題」が与えられ、新人メンバーで侃々諤々(かんかんがくがく)と議論を重ねて実行までやり切るプロジェクト形式の研修です。研修のためではなく、会社が本気で解決したい課題がそのまま「お題」となります。

インタビューは、各エリアで仕事をするメンバーとオンラインで実施しました

反対意見を無視せず、
すべての人の納得感を得て実現させたい。

ヤッホーでは入社後すぐに、新人プロジェクトが始動しますね。山場は『全スタッフへの打ち手発表』。まずは、そこまでの道のりを教えてもらえますか?

ジン

僕たちに与えられたお題は「対外的に自社紹介・自己紹介ができて、ワクワクするコミュニケーションツールをつくること」でした。新卒だけのチームだったので、議論の仕方すらわからない状況でのスタート。さまざまなコミュニケーションツールの検討を重ねていった先に、メンバー全員が抱いていた「ある違和感」に行き着いたんですね。…それはヤッホーの名刺が“普通すぎる”ということ。
はじめてヤッホーブルーイングの名刺を見た時の衝撃を今でも忘れられません。だって、会社もビールも人も、みんな個性的なのに…名刺だけ普通なんですよ。

かつての名刺(左)から新しい名刺(右)へ。はたしてどんな名刺に!?
ジン

そこで僕たちの新人プロジェクトでは、新しいコミュニケーションツールとして活用できる名刺リニューアルに取り組みました。メンバーで議論を重ねていくほどに、名刺のデザイン案がたくさん出て、大盛り上がり。しかし一方で、アイデアの絞り込みが難しくなってしまって…。
『全スタッフへの打ち手発表会』の直前になると、間に合わせで「とりあえず、やっちゃえ!」と、勢いで進んでいましたね。ところが…発表の前日に、ある事件が起きたのです。

いったい、何が起きたのですか!?

みぷぞん

メンバーのひとりから、こんな告白があったんです。「実は、みんなのコミュニケーションのとり方に、モヤモヤしているところがある。今まで思っていたけど言えていなかった…」と。
…この言葉を聞いて、ハッとしました。目前に迫る発表のことしか頭になくて、「チームの在り方」に気が回っていなかったんです。「本当にみんなが、発表内容に納得できているのか?」と不安に駆られました。

「一人ひとりが納得できているのだろうか。メンバーの告白から、チームの在り方を見つめ直した」と、当時を振り返る〈みぷぞん〉
ジン

しかし、発表は明日。時間はありません。不安を抱えつつも、とりあえず体裁だけは整えて、発表に臨みました。結局、ひとつの案に絞ることができず、2つの案を発表。当然、結果はイマイチ。自信のなさが滲み出たのか、全スタッフからも「本当にそれでいいの?」と問われ、不穏な空気のまま、発表は幕を閉じました。

当時を振り返るジン。
ジン

思えば、迫る期限への焦りから、「決めること」が目的になっていました。なんとなくいいんじゃないかとみんなが思える妥協案へと、意見をまとめるようになっていたんです。
「メンバー全員が、納得しているか?」「本当に言いたいことを、正直に言えているか?」
…モヤモヤした気持ちを残したまま、プロジェクトの今後を考えることもなく、新人プロジェクトは終わってしまったのです。

不完全燃焼に終わったチームの再出発。
意見を重ねて出した新たな答え
「取引先ともチームになれる名刺」とは。

名刺を完成できずに、新人プロジェクトが終わってしまったんですね。

きょんぴ

ところが同年の6月に、新人プロジェクトの運営チームから、プロジェクト再スタートの提案をいただいたんです。不完全燃焼だった僕たちは、プロジェクトの継続を決定。ゼロベースから考え直して、もう一度スタートを切ることになりました。

チームの再出発。新たに取り組んだことは何かありましたか?

ジン

業務上で名刺を使う機会が多い広報ユニットディレクターの〈ハラケン〉にチーム入りしてもらい、アドバイスをもらうことにしました。その上で、再出発にあたり新たに取り組んだのは、2つのことです。

ハラケン

ひとつは、私自身が新加入だったので、「キックオフ飲み会」を開催しました。特別なことをしたわけではなく、地元・佐久市の居酒屋さんで普通の飲み会を開いたんですね。

みぷぞん

これがよかったんです! 決して、ビールメーカーだから言っているんじゃなくって(笑)。
飲み会を終えたあと、明らかにチームの雰囲気が変わりました。意外にも、プロジェクトメンバーで飲む機会がなかったんですよね。飲み会で何気ない雑談を重ねたら、お互いのことをもっと知ることができて、仕事のことも話しやすくなった感じ。コミュニケーションの量って大事だなぁと気づき、私たちのターニング・ポイントになりました。

もうひとつの新たな取り組みとは、どんなことですか?

ジン

もうひとつは、「目的とコンセプトの合意形成」です。チームが再出発する前の僕たちは、ここをすっ飛ばしていたんです。だから、大前提の合意形成がないまま議論が進み、メンバー間で「言いたいことを最後まで言い出せない」状況を生んでしまいました。「メンバー全員が納得できる目指すべき方向」つまり「目的とコンセプト」を立てることに、時間をかけて徹底的に議論しました。

「目的とコンセプトの合意形成」で、苦労したことはありますか?

ジン

僕たちが目指す名刺とは何か。それをひと言で表現するならどうしたらいいか。とにかくコンセプトを決めるのはそう簡単ではありませんでした。なぜなら、僕たちは全員が新卒。誰も名刺を使ったことがありませんでしたから。
そこでまずは、「対外的に自社紹介・自己紹介ができて、ワクワクするコミュニケーションツールをつくる」という課題の原点に立ち返り、名刺というツールがどういった役割を果たせるのか、考え直しました。

きょんぴ

でも、一向にコンセプトは決まりませんでした。そんな時、たまたま私たちの議論を聞いていた総務ユニットの〈くるり3〉のひと声に、僕らはハッとさせられたんです。

何を言われたんですか?

きょんぴ

「営業ユニットの〈宮ちゃん〉が“取引先と良い関係を深めたい。チームになりたい”と言っていたよと。その言葉を聞いた瞬間、プロジェクトメンバー全員のモヤモヤが晴れたのを今でも覚えています。「そうか、そういうことか!」と。

どんなコンセプトに行き着いたんですか?

きょんぴ

「自分の肩書きや名前を提示するだけでなく、名刺を渡すことを通して、相手との関係を深めること。これができる名刺にしよう」と思ったわけです。そして名刺のやり取りが多い営業や広報ユニットのスタッフなどに何度もヒアリングをした結果、「取引先とチームになる第一歩としての名刺」というコンセプトに到達したのです。

取引先とチームになる一歩。名刺にはどんな工夫をしたんですか?

ジン

名刺交換をする時って、初対面で第一印象を決めるとても大切な瞬間ですよね。そこでどんなコミュニケーションを生むことで、ヤッホーらしく仲を深めることができるのかを考えるようになりました。どんな情報を載せるのか。どんなデザインがいいのか。どんなコミュニケーションが生まれたらいいのか。メンバーと議論を重ねました。
そのあと、名刺の全体像が見えてくると、「名刺自体もユニークな名前にしたいね!」というアイデアがあがりました。渡したその時を仲間になるきっかけにしたい。そんな想いから『きびだんご』と命名したんです(笑)!

ついに完成、きびだんご名刺! ユニークなポーズの全身写真、よなよなエールの好きなところを表すコピー、そして個性豊かな自己紹介文を記した。スタッフ一人ひとりの個性が表現され、名刺交換の時に「〜〜が好きなんですか?」とパーソナルな話題で盛り上がることも。背面のカラーも好きな配色を選べる

ついに名刺が完成。〈てんちょ〉への中間報告会がありましたよね。その時の反応はいかがでしたか?

ジン

『全スタッフへの打ち手発表会』とはまったく異なり、提案がすんなり通りました! 前回と明確に違ったのは、「全員が納得できるまで、目的・コンセプトを議論し尽くしたこと」です。論点や方向性を見失わないように、合意したことを言語化して、ミーティングの度に全員で確認することを大切にしてきたことが、結果につながりました。

きょんぴ

こうしてコンセプトとデザインの方向性が見えてきて、次は実働フェーズへ。小さなチームにわかれて役割を分担しました。「目的・コンセプト」へ向かう目線が揃っていたので、的外れな意見が出ることも少なく、スムーズに進行していきましたね。

みぷぞん

チームに別れて進行するようになってからも、コミュニケーション量はずっと意識していました。チームのチャットルームでの問いかけに、みんな積極的に反応していたりね。くだらない話もいっぱいしました(笑)。

きびだんご名刺でチームがひとつに。
しかし、いざスタッフ全員へ披露するも賛否両論。
…だからこそ「反対意見を無視したくない」

プロジェクトが軌道に乗って、いよいよ名刺の完成! でしょうか?

ジン

いえ、最後にもうひとつ大きな壁がありました。きびだんご名刺をお披露目して、全社アンケートを実施したところ、「使いたくない」という声が少なからず出てきたんですね…。今までとはまったく異なるデザインなので賛否両論。当然ですよね…。見落としていました。

チームの結束の先に、全社の合意も図らなければならない。たしかに当然ですが、大切なことですね。

きょんぴ

そうですね。正直、チーム内では合意が取れていたので、社内の反対意見を無視して進めることもできてしまうフェーズでした。でも、新人プロジェクトを通して「納得感が大事だ」と身に染みて学んできたからこそ、実際に名刺を使う全スタッフが納得できないまま進めることは、どうしてもやりたくないと思ったんです。
だからチームに相談しました。チームのみんなはきっと、僕の意見を受け止めてくれると思って、思い切って口にしたんです。「反対意見を持つ人を無視したくない」と。

ジン

きょんぴの意見をきっかけに、急遽メンバー全員が集まり、話し合いました。その結果、「反対意見を無視せず、スタッフ全員の納得感を得て進めよう」という結論に至りました。
そこで「使いたくない」と意見をくれたスタッフ一人ひとりに理由を聞いて、僕たちなりの回答や方向性を何度も練り直していきました。できるだけ丁寧にヒアリングして、僕たちもきちんと説明できるようになっていったんです。

みぷぞん

ユニットのミーティング中に時間をもらって、説明させてもらったりもしたね。チームが同じ方針に向かって結束していたので、一人ひとりが自分の言葉で自信を持って提案できるようになっていました。

きょんぴ

こうしてヒアリングと調整を重ねたことで、全スタッフからの納得度合いもどんどん上がっていきました。そしてようやく、きびだんご名刺を全スタッフで使うことになったのです!

個性豊かな価値観を交えて、議論を尽くし、
同じ方向を目指して歩むこと。
新人プロジェクトで学んだチームづくり

あらためて新人プロジェクトを振り返って、苦労したこと・大変だったことは何ですか?

ジン

チーム渾身の最終デザインを全社へ発表する時のことですね。賛同の声が多く集まった一方で、反対意見も集まったんです。「あぁそうか、チーム内の合意形成が図れても、全社ではそうではないよな」と気づかされました。チーム以外の意見にも耳を傾けながら合意形成しようとする意識は、今でも大事にしています。

みぷぞん

大変だったことは、さまざまな人に対して、価値観や想いを共有することでした。学生の頃は自分と似た人たちと過ごす経験の方が多かったですが、異なる価値観や想いを持つ人とコミュニケーションを重ねて合意していくことがいかに大切か、学びましたね。

きょんぴ

丁寧に議論しようとするほど、時間がかかること。ここはやはり苦労の多いところでした。チームの目線を合わせること、異なる意見を交えて方向性を導き出すこと、多くの人の納得感を得る難しさを実感しましたね。時には仕方なく対立してしまうこともありました。だからこそ、異なる意見や見方を持つことを、あらためて大切にしたいと思いました。

ハラケン

とにかく、時間がかかる点です。慣れている人たちで進める方が早いですが、ヤッホーでの働き方は違う。チームや全社を含めて、個性豊かな価値観を交えた上での納得感を得なきゃならない点には、苦労が多いですよね。

最後に、新人プロジェクトを経験して、良かったことを教えてください。

きょんぴ

「チームで働く難しさと達成感」の両方を実感した貴重な経験です。コミュニケーションを丁寧に重ね、納得感を築いていくことは、実務でも大切にするようになりましたね。あとは、新人プロジェクトメンバーと、お互いの理解を深められたこともよかったです。「この人の強みはこれだから、この仕事を任せよう」とみんなのことがよくわかります。逆に「これ、僕がやるよ」と言いやすくなったのもいいですね!

みぷぞん

総じて、めちゃくちゃ楽しかった! 違う価値観を持つ人とチームとして仕事をすると、思いもしない打ち手が出たり、成功体験を共有できたり、ひとりだけの仕事では体験できない過程を経験できます。異なる意見を交えて仕事を楽しむって、本当に大事なことです!

ジン

ヤッホーブルーイングは、フラットな組織であることを大切にしているからこそ、合意形成に時間がかかる会社。新人プロジェクトでも例外なく合意形成が求められ、なかには面倒に感じる人もいるかもしれませんね。それでも、「議論を尽くして、チームで仕事をする」というのは、あらゆることの基本でもあると思います。新人プロジェクトを通して、実際の業務として議論したり行動したりことが、とても貴重な経験になりました。

Profile

プロフィール
みぷぞん (内田 みゆ)
Miyu Uchida
2017年新卒入社
人事ユニット

情報システムユニットを経て、人事ユニットで人材開発と組織開発を担当。明るい雰囲気で、誰とでも仲良くなれるハッピーガール。

きょんぴ (浦藤 喬生)
Kyosei Urafuji
2017年新卒入社
広域営業ユニット

ファンコミュニケーションユニットを経て、広域営業ユニットで大阪を拠点に流通の最前線での営業を担当。得意のおしゃべりをいかして、イベントのMC・司会でも活躍。

ジン (渡部 翔一)
Shoichi Watabe
2017年新卒入社
広報ユニット

プロモーションユニットを経て、広報ユニットで認知向上・意向度向上のための社外発信とパブリシティ獲得を担当。大の納豆好きで、毎朝かかさず食べている。

ハラケン (原 謙太郎)
Kentaro Hara
2011年中途入社
広報・地元盛り上げユニット
ユニットディレクター

入社後、ブランド開発、SNS運用、流通営業、広報、ファンイベントなどマーケティング活動を広く担当。2015年に広報、ファンイベントに特化したユニットを立ち上げ、2017年より現職の広報・地元盛り上げユニット/ ユニットディレクター。今回ご紹介した新人プロジェクトでは、サポート役として途中からチームに参加。

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